2026.03.02
生前サポート
こんにちは。
新潟市にある家族葬専門店「家族を想う、家族そう」
ラ・プリエール代表の村上です。
今回はラ・プリエールの姉妹事業であるライフアカウント事業の報告になります。
先日、燕市長寿福祉課様からのご依頼で、燕市地域ケア会議研修の講師を務めさせていただきました。
テーマは「居住支援」です。
福祉の現場で日々奮闘されている多くの方々と共に、今の社会が抱える「住まいの限界」について深く考える貴重な時間となりました。今回は、その講演でお話しした内容の一部を、皆様にも共有したいと思います。
9割の大家さんが抱く「孤独死への恐怖」
今、自宅での孤独死は決して珍しいことではありません。死後数日で発見されるケースは日常的に起きています。国交省のガイドラインによって「事故物件」の基準は緩和されましたが、それでもなお、約9割の大家さんが高齢者への賃貸を敬遠しているという現実があります。
その背景にあるのは、孤独死そのものではなく、その後に続く「部屋の片付け」や「残された荷物の処分」、「疎遠な親族との交渉」といったトラブルへの不安です。
「住む場所」だけでは、解決しない。
私たちは、新潟県から指定を受けた「居住支援法人」として活動していますが、単に物件を紹介して終わり、というスタンスは取っていません。
なぜなら、「住まいを見つける時間」よりも「見つけた家で暮らしていく時間」の方がはるかに長いからです。
現代社会では、かつて家族が担っていた機能が低下しています。だからこそ、私たちのような法人が「家族の代わり」となり、孤独死の防止から死後の片付け、さらには次の入居者への引き継ぎまでを一貫してサポートする「長期的なサイクル」が必要だと考えています。
なぜ、葬儀屋が「住まいの支援」を始めたのか?
よく「なぜ葬儀屋さんが居住支援を?」と聞かれます。そのきっかけは、本業を通じて目にしてきた「葬儀後の悲劇」でした。
配偶者を亡くして一人になった途端、住む場所を失いそうになる方
親を亡くした引きこもりのお子さんが、社会から取り残されてしまうケース
相続放棄によって、大家さんや支援者が残置物処分の費用を被る不条理
こうした問題の多くは、生前から適切に関わっていれば防げたはずのことばかりです。私たちは葬儀後の現場から逆算して、一人暮らしの時から入院、そして死後までを「一本の線」でつなぐ支援を構築しました。
現場のリアル:成功と失敗のジレンマ
講演では、あえて「失敗事例」も共有させていただきました。
成功例: 希死念慮のあった女性が、適切な住環境と経済的な安心を得て、再び元気に笑えるようになった事例。
失敗例: 支援の手を差し伸べても、本人が拒否してしまえば何もできない「自己決定」の壁。そして、支援者側が経済的損失を被ってしまう構造的な問題。
これらは綺麗事だけでは済まない居住支援の難しさです。しかし、こうした「グレーゾーン」の方々を誰が、どうやって支えていくのか。それこそが、今まさに問われている課題です。
「月1万円の備え」をどう捉えるか
研修中の質疑応答では、「費用を払えない方にはどう対応するのか」という切実な声が多く上がりました。
私たちのサービスは、月々5,000円〜13,000円程度の費用がかかります。しかしこれは、「自分の人生に責任を持つための必要経費」だと考えています。少額短期保険などを活用し、本人が亡くなった後の保険金で初期費用や死後事務を賄う仕組みを整えることで、生活保護受給者の方でも利用可能なモデルを構築しています。
最後に:縦割りの隙間を埋める「ハブ」として
ケアマネジャー様や相談員様が、本来の業務外である「緊急連絡先」の肩代わりや、ゴミ屋敷の片付けといった「シャドーワーク」に疲弊している現状を目の当たりにしました。
私たち民間法人の役割は、そうした行政や福祉の「縦割りの隙間」を埋めることです。
「住まいと暮らしはセット」です。
誰しもが、どこで暮らしていても、最後まで自分らしく安心して過ごせる新潟を目指して。これからもラ・プリエール、そしてライフアカウントは、現場の声を大切に活動を続けてまいります。
燕市長寿福祉課の皆様、そしてご参加いただいた専門職の皆様、本当にありがとうございました。
お車でお越しの場合は、
店舗向かい又は近隣の有料駐車場をご利用ください。
お帰りの際にご精算いたします。